Columnブライダルコラム

私たちがご提案するオリジナルウェディング:流れや事例をご紹介

「オリジナルウェディング」という言葉を聞くと、どのようなイメージを持たれていますでしょうか。結婚式場の一般的なプランとは異なり、新郎新婦の個性や希望に沿ったコンセプトで、会場や演出はもちろん、招待状や席次表など細部に至るまでこだわったウェディングを想像される方も多いかもしれません。

しかし、結婚式は生ものなので、たとえ同じ式場、同じ装飾、同じ料理だとしても、1つとして同じものはありません。新郎新婦のお人柄、ゲストのお顔ぶれや関係性、その時その瞬間に生まれる時間を考えると、全ての結婚式はそのご夫婦のオリジナルだと、思っております。

その中でも、世間一般にいう「オリジナルウェディング」という言葉が生まれた経緯を考えると、結婚式のしきたりや式の流れ、制約などにしばられない、「自由さ」などを求める方々が現代に増えたからだと思っています。

「自分たちの個性を取り入れながら、カタチにとらわれず、楽しく自由に過ごしたい!」

そんなシンプルなお気持ちを叶えて形にするのが「オリジナルウェディング」と捉えて、今回はウェディングプランナーの観点で、オリジナルウェディングの流れや、私たちが提案するオリジナルウェディングではどのようなことが叶うのかを、事例を踏まえながらご紹介いたします。

オリジナルウェディングの進め方

オリジナルウェディングをご希望の方には、まず最初にお二人が大切にしたいポイントを相談していただいています。

当然ですが、結婚式のご相談に来られる方は、自分の結婚式を開催したことがない、という方がほとんどです。「こだわりは特にないけれど一般的なのは嫌だ」という方もいらっしゃれば、逆に過去の参列経験を踏まえて、「自分たちの時はこんな風にしたい」というアイデアをもってこられる新郎新婦様もいらっしゃいます。

大切にしたいポイントをもとに、イメージを膨らませていくことから始めます。自分がそれぞれ育ってきた環境や、お二人が出会ってからの想い出など、お二人の個性を踏まえながら結婚式に取り入れていくことが、オリジナルウェディングのイメージが決まるキッカケになる方が多いように思います。

結婚式の場所選び

納得できるオリジナルウェディングを叶えるには、場所選びは非常に大切なポイントです。できれば、先に決めてしまわずに、ウェディングプランナーの私たちに相談していただきたいと考えています。

結婚式は、結婚式場ではなくても叶えることができます。ガーデンウェディング、海で行うビーチウエディング、レストランウエディングはもちろん、例えばおふたりの好きな場所・思い入れのある場所・出会った場所にすることも出来ます。

たとえ選ぶ場所が結婚式場であったとしても、自分達に合った場所を見つけるのはとても難しいことです。様々なご相談を受け、いろいろな場所での挙式を実現してきた私たちにご相談いただければ、広い選択肢や最適なご提案ができると自負しています。

結婚式のテーマやコンセプトの検討

場所が決まれば、大切にしたいテーマやコンセプトを考えます。テーマの考え方は、自分達のやりたいことを軸にする事もあれば、当日のゲストから連想出来る場合もあると思います。例えば、新郎新婦の共通の趣味、好きな本や映画、ゲストと訪れた場所や行きたい場所、創り上げたい雰囲気など、実現したい全体像を考えるとよいでしょう。

そのテーマから、結婚式を彩る衣装やお食事、装飾など一つひとつ形にしていきます。テーマを形にすることは、ゲストにとっても、二人のことをより深く知る機会につながります。

事例:私たちがお手伝いするオリジナルウェディング

以前、私たちがお手伝いさせていただいたお客様の実例をもとに、オリジナルウェディングで叶うアイテムや演出をご紹介します。

アウトドアガーデンウェディング

今回ご紹介するおふたりが選んだ場所は、アウトドアガーデンウェディングが叶う緑あふれる場所。

海外のウェディングで連想されるような、緑あふれる場所で過ごしたいイメージをお持ちとのことでした。

また、一般的な披露宴のように、扉口からスポットライトを浴びて入るような入場が自分達らしくないということ、カジュアルにアットホームにラフに動けるように過ごしたい、というご要望を話してくださいました。

いくつか場所をピックアップしてご提案したところ、この場所を選んでくださいました。

ちなみに、そのときお二人はどのプロデュース会社にご依頼するかを検討されており、実際に何社か相談してそれぞれの担当者とお会いになっていました。私たちCLEAR NODEを選んでくださった理由として、「どの場所でするか」より「誰と結婚式をつくるか」が大事だと思った、というありがたいお言葉をいただきました。

数ある式場、ウェディングプロデュース会社の中で、結婚式という1つの大きなイベントを任せる人や場所を選ぶことは、お客様にとって大きな決断だと思います。精一杯、お二人らしさを詰め込んだ1日を実現したいと思いました。

テーマは「Borderless」

お二人が結婚式に掲げたテーマは 「Borderless (ボーダレス)」。「境界線がない」という意味として用いられます。

結婚式は新郎新婦のゲストを招きますが、その場を通じて両家のご家族・ご親族や、それぞれのゲストが顔を合わせる機会になります。

「自分たちの知り合いだけではなく、ゲスト同士も境目なく、過ごせる時間をつくろう」

そんな想いを込めて、準備を進めることになりました。

アウトドアガーデンで、お二人の掲げたテーマの意味やこだわりをたくさん詰めこんだ、お二人らしいオリジナルウェディングを、お写真と共にご紹介します。

衣装合わせ

新郎新婦の衣装は、なんと当日までお互いにどのような衣装にするか秘密にしていました。

アパレル店員でもあるお二人は、ガーデンウェディング・アウトドアウェディングに合うテイストを、と何件もリサーチに行っておられました。

ドレスを外で着用する時は、レンタルではなく購入される方も多いです。室内しか利用不可のレンタル衣装もあります。

他の人とは被らない珍しさもこだわりつつ、外で動けるようなスマートさも持ち合わせて、なおかつ上品さもあるドレス。

合わせるブーツや小物使いも素敵です。

柔らかな素材感と、アウトドアウェディングに合うレースの組み合わせが素敵でした。

新郎様も、こだわりのオーダースーツです。

身長やサイズ感など、スタイルに合うポイントは大事だと思います。アウトドアに合って、フォーマルすぎない、でも重厚感や季節感を持ち合わせた素材感や色味も素敵でした。

ファーストミートは、長い間お互いに秘密にしていた衣装を着て。

「こんな衣装にしたよ」、「とてもよく似合ってる」、という会話が印象的です。

ナチュラルテイストの挙式

今回のテーマに合わせた装飾や会場コーディネートは、プランナーとお花のスタッフで事前に相談もしつつ、最終的には4人で打合せを行いました。

挙式とパーティスペースで少しテイストを変えましょうか、というアイデアが出て、挙式の方はナチュラルテイストを取り入れながら、シンボルツリーを用意したいというおふたりのご要望を叶えました。

ボヘミアンテイストをバージンロードやマクラメ(糸や紐を結び合わせて模様や形を作る手芸の技法)、ドリームキャッチャー(輪と網で作られた装飾品)で取り入れて華やかに。

テーマ「ボーダレス」を実現したパーティ会場

パーティ会場は、ゲストの境目なく楽しんでいただける「ボーダレス」というテーマに沿って検討し、円テーブルでゲストの皆さんのテーブルをくっつけて過ごして貰うのはどうでしょうか?とご提案しました。

新郎新婦に賛同いただき、お打合せ後にフローリストから届いたデッサンがこちら。

色味など細かい部分を擦り合わせつつ形にした、当日の会場がこちら。

おふたりと一緒に考えたボーダレスな空間が彩りあふれて形になり、私たちスタッフも大変嬉しく思いました。

お料理も引菓子も、ビュッフェスタイルで

お料理は、お二人の出身のご当地食材を取り入れたお料理をご用意しました。ゲストに動きも出て楽しめるようなビュッフェスタイルです。

お料理だけではなく、引菓子もビュッフェスタイルで、お二人のご当地のお菓子を沢山集めました。お二人のご実家、そして今住んでいる大阪の魅力を知って欲しい、そんな想いを込めています。

そして、ゲストのみなさんが引菓子を取りに行ったり、横の方とお話したり、そんな時間が出来たら嬉しいとう気持ちを込めて。

また、この日の引出物袋も、実はリネン素材でこだわって制作しています。

使いこむほどに、味が出て馴染むもの、ゲストの方との関係性を表すような袋を、皆さんにも長く使っていただけると嬉しいです。

ご親族の紹介はイラストで

パーティ以外にも「ボーダレス」をテーマにお二人が用意したアイテムやイベントもありました。

アイテムに込めたのは、ご両家のご親族に向けた思いです。

お二人の親御様は、真面目なタイプ。カジュアルな結婚式をしたいけれど、そんな自分たちが用意する空間を楽しんでくれるだろいか、と最初から気にしておられました。

結婚式場で実施するような親族紹介とは違う、堅苦しくない紹介が出来たら、とご相談いただき、ご親族様の紹介シートをつくることをご提案して、当日用意してくださったアイテムがこちら。

お二人の似顔絵で、この1枚を見れば、みなさんをご紹介できるアイテムです。お二人が描く似顔絵で、ゲストの方もリラックスできる、楽しい要素が詰まっています。

ウェディングケーキはスウェーデン式で

そして、ウェディングケーキは無くてもいいかも・・・そんなお話も出ていた中でご提案したアイテムがこちら。

スウェーデンのサンドイッチケーキ、スモーガストルタです。パンの間にいろいろな具材がサンドされ、それが一つになったケーキ。ここにも、お二人の今回のテーマ「ボーダレス」が込められています。

デザインのリクエストはご新婦様が担当、中の具材は、ご新郎様の大好きなサーモンを取り入れて。

イベントはゲスト参加型

イベントではみんなでワイワイ楽しめるように。ゲストの皆さんがいろいろな人と携われるように、ランダムにグループ分けしてチーム対抗のイベントを取り入れました。

子どもも大人も楽しめる紙ヒコーキとばし対決。

ゲスト同志が近づく椅子取りゲーム。

整列ゲームなども実施し、ご親族、職場の方、ご友人、全部の関係性を取っ払って、一緒にお過ごしいただきました。

ボーダレスな空間が生まれている瞬間だったと思います。

結婚証明書もカジュアルに

今回、私たちがアイテム制作でお手伝いさせていただいたのが、結婚証明書です。

お二人とのお打合せで、「結婚証明書は、ゲストの皆さまと一緒につくりあげれるものが良い」、というお話がありました。そして、ゲストの皆さんの個性が出るようなものにしたい、ゲストにも書いてもらいたい、ということでいろいろ相談し、ゲストの皆さんにお顔や色入れをしていただける結婚証明書を準備させていただきました。

ゲストの皆さんに顔や色を入れて頂く前に、見本にしていただくため、当日の朝お二人の顔と色を入れてくださってます。

ゲストのみなさんが顔を書き、色を塗ることで、パーティの雰囲気にも合うカラフルな色味で、見て楽しめるようなものに仕上がります。

皆さんの個性がどんどん形になっていく瞬間が嬉しい、一体型の結婚証明書でした。

手紙を読むのはゲスト

今回おふたりは、ゲスト一人一人にお手紙を書かれました。本当にしっかりとしたお手紙を全員分書くのは大変だったかもしれません。

今回は、ゲストの方が手紙を読む時間、そしてそんなゲストを新郎新婦が見る時間をつくりました。

ゲストの皆様がお手紙を読んでくださる姿を見届けることができたことが、新鮮で嬉しかったとお二人が仰っていました。

ゲスト一人一人のお顔を思い浮かべて、向き合った時間があったから生まれた感情だと思います。

お客様からのお声

当日のパーティ後に、お二人からお手紙をいただきました。

ほぼ徹夜で前日まで頑張って準備していたお二人ですが、私たちスタッフにまでお礼の手紙を書いてくださっていました。お気持ちが本当に嬉しく、私たちにとっても有難い想い出です。

出会った時から、色々とお話をさせていただき、お二人の結婚式に対する前向きな想いがあり、形になったオリジナルウェディングでした。

結婚式の後に連絡をくださった時も、本当に結婚式をして良かったというお気持ちと、もし結婚式をするか悩んでいる方々がいれば、自信を持ってやるべきと伝えたいと仰ってくれていました。

記録した映像を、ずっと見返して楽しんでくださっていると聞いて私も本当に嬉しいです。

オリジナルウェディングの準備は大変?

オリジナルウェディングの準備は大変、というお声も世間では多いと思います。たしかに、こだわればこだわるほど時間がかかるかもしれません。

ほとんどの方々がお仕事をしながら、結婚式の準備をします。休みの日しかなかなか時間が取れない方々も多いので、私たちCLEAR NODEのスタッフは出来る限り一緒に準備を手伝わせていただきます。

今回の結婚証明書のような手作りグッズやアイテムなど、ご用意に時間を要するものは、一緒に作業して準備させていただいています。

前日の夜には、お二人と引菓子ビュッフェを一緒に包んだり、ウェルカムスペースのパネル制作など、CLEARNODEスタッフの他、映像担当のCOMELの村岡さんとみんなで作業しました。私たちも、お二人のことをよく知ることができる機会となり、嬉しい時間です。

結婚式の準備は簡単ではありません。しかし、その準備時間を重ねることで、当日感じられる気持ちがあります。

自分たちが準備してきたものを、ゲストの皆様が手に取ってくれたり、目にする瞬間、その空間。

自分達が準備してきたパーツがすべて形になり出来上がる瞬間、その景色が見える喜びと結婚の実感にも繋がるのです。

なので、そんな準備期間も一緒に楽しんでいただけたら嬉しく思います。

まとめ

昨今では、結婚式をしなくてもいいと思う新郎新婦様も増えてきたと思います。でも、私たちは「こういう形であれば結婚式をしても良いかも」と思える形を一緒に探したいと思っています。オリジナルウエディングの形式は様々です。準備が大変、お金がかかる、というイメージはあるかもしれませんが、まずは「結婚という節目の過ごし方を相談してみよう」、という気持ちでお声をかけていただければと思います。

CLEARNODEでは、会場探しをする前にウエディングプランナーと出会い、お二人の結婚式・披露宴・フォトウエディングなど、どんな1日を過ごしたいか、をまずお話しています。

また、結婚式は大切なゲストの皆様へ感謝を伝える日です。大切な方たちとどんな1日を過ごすか、そしてお二人がゲストをどうおもてなしするかを考える事も大切だと思っています。ゲストの方とお会いした時には、結婚式の時のエピソードを振り返って話が弾むような記憶に残る1日を一緒に創り上げたいと思っています。

お二人とゲストの皆様が見たい景色をつくること、これが私たちの使命です。